ちいさくなるピクシー vs メガゲンガー
vs
ちいさくなるピクシーとメガゲンガーが対面したときの確率計算をしろと怖い人(@tokoroten_poke)に脅されたので震えながら計算しました。
例によって手計算なので間違ってる可能性があります。
都市伝説で話題になるピクシーとゲンガーがシングルで対戦する時代なんて胸が熱くなりますね。
条件設定
ピクシー@アッキの実
努力値:252-0-220-4-4-28
実数値:202-*-133-116-111-84
技:ちいさくなる/めいそう/つきのひかり/アシストパワー
ゲンガーを倒せてぎりぎり汎用性を失わない程度のピクシー
ゲンガー@ゲンガナイト
努力値:0-0-4-252-0-252
実数値(メガ後):135-*-101-222-115-200
技:ヘドロばくだん他3つ
臆病CSメガゲンガー
ダメージ計算
耐久方面
H252D4ピクシー:204~242(100.9%~119.8%)
H252D4ピクシー(壁込み):102~121(50.4%~59.9%)
H252D4めいそう1積みピクシー(壁込み):67~81(33.1%~40%)
壁なしで確定1発
壁ありでめいそうを積むと最高乱数2回引かない限り耐える
絶妙の耐久
壁がないと話にならないので初手は壁が貼られていることが前提になります。
ちなみに壁なしでヘドロばくだんを受けられるのはめいそうを3回積んでから
H252D4めいそう3積みピクシー:84~98(41.5%~48.5%)
控えめゲンガーは土下座不可避。
火力方面
アシストパワー:基本威力20、能力ランクが1上がるごとに威力20上昇
特攻、特防、回避の上昇をそれぞれC,D,Eで表すことにする。
E6↑(威力140):108~128(80%~94.8%)
C1↑D1↑E2↑(威力100):114~136(84.4%~100.7%)
C1↑D1↑E4↑(威力140):160~190(118.5%~140.7%)
C2↑D2↑(威力100):152~180(112.5%~133.3%)
これまた絶妙な火力
ヘドロばくだんによる毒の追加効果が無視できない程度に影響するので、ピクシーの特性マジックガードを設定することで毒の追加効果判定および毒ダメージの計算を考察から外します。
急所率
威張るみがわりの計算とは違って生身で攻撃を受けるので急所率の考慮も必要になります。
急所ランクが変更されていない状態の急所率は1/16が正しいみたいですね。
命中率の計算
回避ランク0のときの命中率が3/3
ランクが1上昇するごとに分母が1ずつ増える
2段階上昇→4段階上昇→6段階上昇の命中率の推移は
3/5 → 3/7 → 3/9となる
シミュレーション
それでは、以下シミュレーション
ゲンガー側は常にヘドロばくだんを選択する
1ターン目
ちいさくなるorめいそう
分岐で場合分けする前に簡単に思考実験
3ターン目終了時の生存率を考える
初手めいそうの場合
1ターン目:ヘドロばくだん(5~6割のダメージ) めいそう
2ターン目のピクシー側は回復してもジリ貧なのでちいさくなるを選択するしかない
2ターン目:ヘドロばくだん(3~4割のダメージ) ちいさくなる
3ターン目:ヘドロばくだん(回避) ちいさくなる
3ターン目生存率は
1ターン目急所に当たらないかつ2ターン目急所にあたらないかつ3ターン目回避(最高乱数2連は面倒なので無視)
3ターン後にC1↑D1↑E4↑ピクシーが生存する確率 = 15/16 * 15/16 * 2/5 = 45/128
初手ちいさくなるの場合
1ターン目:ヘドロばくだん(5~6割のダメージ) ちいさくなる
2ターン目のピクシーは避けないと死ぬので避ける前提。初手めいそうと終了条件を合わせるため行動はちいさくなるとめいそうの2通り。
(1)ちいさくなる
2ターン目:ヘドロばくだん(回避) ちいさくなる
3ターン目:ヘドロばくだん(回避) めいそう
生存確率 = 15/16 * 2/5 * 4/7 = 3/14
(2)めいそう
2ターン目:ヘドロばくだん(回避) めいそう
3ターン目:ヘドロばくだん(回避or急所に当たらない) ちいさくなる
生存確率 = 15/16 * 2/5 * (2/5 + 3/5 * 15/16) = 231/640
それぞれの確率を大小比較すると
瞑→小→小:1575/4480
小→小→瞑:960/4480
小→瞑→小:1617/4480
となって最も確率が高いのは
ちいさくなる→めいそう→ちいさくなると進んだとき
これにより初手めいそうを除外します。
なお、初手めいそうで2連最高乱数を無視していますが考慮するとさらに生存確率が下がるので考える必要はありません。小→瞑→小の場合も2連最高乱数による影響がありますが、瞑→小→小より影響は小さいので、確率の大小関係は変化しません。
また、壁が残っている状態では小→小→瞑よりも小→瞑→小のほうが生存確率が高いのでピクシー側の基本行動は初手小さくなる→2手目めいそうになります。2ターン目で壁が切れる状況なら何も考えずに諦めて小さくなりましょう。
壁下のピクシーの最適行動がちいさくなる→めいそうだと分かったところで少し脱線して壁が1ターン目終了時に切れる状態での確率を計算します。
ピクシー側はゲンガーを倒すことだけを考え、とりあえず回復など今後のための布石は考えないことにします。
壁なしではめいそうを積んでも耐えないので基本的にちいさくなるを積むことになると思います。
1ターン目:ヘドロばくだん ちいさくなる 壁消失
2ターン目:ヘドロばくだん(回避) ちいさくなる
3ターン目:ヘドロばくだん(回避) ちいさくなる
4ターン目分岐
回避率6段階上昇のアシストパワーではメガゲンガーは倒せないが急所に当たる可能性があるので4ターン目の行動はめいそうorアシストパワーになる
(i)めいそう→アシストパワー
突破確率 = 15/16 * 2/5 * 4/7 * 6/9 * 6/9 = 2/21
(ii)アシストパワー→アシストパワー
突破確率 = 15/16 * 2/5 * 4/7 * 6/9 * (1/16 + 15/16 * 6/9) = 11/112
微々たる差で(ii)が優勢
ところでC1↑D1↑E4↑ピクシーのアシストパワーがメガゲンガーを1発で倒せるのでそれも計算してみましょう
3ターン目でちいさくなるではなくめいそうを選択した場合
突破確率 = 15/16 * 2/5 * 4/7 * 4/7 = 6/49
6/49 > 11/112なので壁がなくてもちいさくなるよりめいそう積んだ方が突破率は上がるんですね。意外。
ちなみに4ターン目まで壁が残ってると3ターン目めいそうからの突破率は327/1568となりますが壁があるなら先に述べた通り小→瞑→小がよいのであまり意味のない確率です。最初に計算したときは小さくなる方が効率いいと思い込んでいたのでこの辺まで細かく計算して損しました。
というわけで壁がない状態でピクシーがゲンガーを突破するには大体10%前後の確率を通らないといけません。あまり分のいい賭けじゃないですね。
ここから最適行動解での確率計算
2ターン目までの行動は小→瞑
分岐(a)アシストパワー→アシストパワー (b)ちいさくなる→アシストパワー
(a)突破確率 = 15/16 * 2/5 * (2/5 * (1/16 + 15/16 * (2/5 + 3/5 * 15/16)) + 3/5 * 15/16 * (1/16 + 15/16 * 2/5))
= 2427/10240
(b)突破確率 = 15/16 * 2/5 * (3/5 * 15/16 * 4/7 + 2/5 * (4/7 + 3/7 * 15/16)) = 597/2240
2427/10240 ≒ 23.70%
597/2240 ≒ 26.65%
となってbのほうが確率は高いです。
つまり、ピクシーvsメガゲンガーのピクシー側の最適行動は
ちいさくなる→めいそう→ちいさくなる→アシストパワーで突破確率は約26.65%となります。
壁貼ってお膳立てしてもらって3割以下の確率しか出せないちいさくなる戦法…
電磁波はいつしびれるかとかどれぐらい体力があるかとかで分岐が爆発するので計算が難しいです。
前回のいばるみがわりでも確率が3割超えなかったので結局それぐらいに収束するんですね。3割で勝てるじゃなくて7割で負けるなので使いたい人はよーく考えて使いましょう。
(追記)
持ち物カゴの実にしてちいさくなる→めいそう→ねむる→ちいさくなると進んだらどうかという疑問が出ましたが、この場合でも3ターン目までの生存率はちいさくなる→めいそう→ちいさくなると同じなので231/640となります。
3ターン目の生存確率が約36%なので突破確率は大体3割程度に収まると思います。
ねむカゴに変更した程度ではゲンガー側の有利は変わりませんでした。
(追々記)
麻痺が入った状態で対面したらどうなるかを最適行動だけでも計算しようと思って軽く計算してみたら
ピクシー側の突破率が8割を超えそうだったので途中でやめました。アカン
有利なゲンガーですら麻痺入れられると厳しい。麻痺撒きクレッフィダメ絶対。
ついでに(3/29追記)
クレッフィなどで壁を貼った後ゲンガー対面以外にピクシーを出して、ちいさくなるを積んだターンにゲンガーを後出しされたときの確率について考えると、
ピクシー:めいそう と進んで
このターンのヘドロばくだんが当たる確率が3/5
(1)ヘドロばくだんが当たる
このターン終了時の状態はこの記事でのメガゲンガー対面で小→瞑と進んで瞑想ターンに回避した状態に帰結できるので、これ以降でピクシーが勝つ確率は
26.65% × 16/15 × 5/2 = 71.07% となります。
(2)ヘドロばくだんが当たらない
確率計算が難しいので取りうる範囲で計算すると、ピクシー側が勝つ確率は
ヘドロばくだんが当たったときの71.07%が下限
上限は100% となります。
(1)(2)からヘドロばくだんの現在の命中率3/5を考慮すると全体の確率pは
71.07% × 3/5 + 71.07% × 2/5 ≦ p ≦ 71.07% × 3/5 + 100% × 2/5
71.07% ≦ p ≦ 82.64% となります。
(2)側の実際の確率に左右されますが、全体の確率は75~77%程度に収束するのではないかと考えられます。
以上より、ピクシーのちいさくなるターンにゲンガーを後出しされてもピクシー側は7割以上の確率でゲンガーを突破することができます。
電磁波をからめるとさらに勝率は上がるので、真皇杯決勝にピクシーが進んだことは確率通りの結果だと言えますね。