SM乱数調整における初期seed確認方法の提案
固定乱数成功しました pic.twitter.com/SkT9fZFPWX
— ろいしん (@Blastoise_X) 2017年1月15日
SM固定乱数をお楽しみの皆様,いかがお過ごしでしょうか。
さきさんが成功してからホットな話題となった固定乱数についてですが,初期seedの確認方法について新たな可能性が発見されたのでこの記事で報告しようと思います。
この方法を用いた固定乱数のやり方記事はこちら
初期seedの確認に関して
従来の手法
・最速QRスキャン起動の430-470あたりの針データベースを作成(既存手法1)
・QRスキャン起動を主人公のまばたき直後に限定したデータベースを作成(既存手法2)
・手持ちポケモン画面でポケモンをタッチしたときの行動に関するデータベースを作成(既存手法3,未検証)
の3つが挙げられていました。
それぞれの手法の特徴として
手法1
メリット:QR起動するタイミングがシビアでないので検索がやや楽
デメリット:テラバイト級のデータベースが必要になる
手法2
メリット:データベース作成が数十ギガバイト程度で済む
デメリット:主人公のまばたきを見逃さないために調整者自身がまばたきできなくなる
手法3
メリット:ポケモンの行動がハッキリしているのでQRの針より見分けやすい
デメリット:パターンが数種類しかないので確認に時間がかかる,ポケモンのまばたきに乱数が消費されている可能性がある
などが挙げられます。
これに対して,今回新しく提案する手法は,
「続きから始めるを選択する画面で主人公の顔写真が表示される前に表示される針を用いた確認手法」です。
ゲームを起動してOPを飛ばした後に一瞬表示される針を観測し,BボタンキャンセルでOPに戻りまた次の針を観測する,という手法で初期seedの確認を行うことができました。
Research - SFMT RNG in Sun&Moon | Smogon Forumsにゲーム開始時に416消費されるとある通り,顔写真の針は417番目の乱数から始まっています。
このことから,417~の針のデータベースを作成しておけばゲーム開始前に初期seedの確認が行えます。
本手法のメリットとして
・データベース容量が数十GB程度で済む→パソコンに優しい
・ゲーム開始前に確認できるのでポケモンセンターなどNPCが大量にいる場所でも初期seedの確認ができる→タイプ・ヌル乱数,配達員乱数,野生乱数(UB)への応用の可能性
・まばたきを観測しなくて済むので目が乾かない→眼精疲労対策に
などがあります。
逆にデメリットとしては
・QRよりも針が見づらい
・暗転から始まるのでビデオカメラの性能によっては針のスタート地点が見えない
などがあります。
しかしながら,これらの問題点は乱数調整者が訓練を積んで目視で確認することで解決できるため,些細な問題にすぎません。
また,同時期に提案された別手法である「続きから始める画面でライブ大会を選択し,選手証読み取りでQRスキャナを起動する」という方法は,ゲーム起動前にQRスキャナの針による初期seedの確認が行えそうだったため注目を集めましたが,ライブ大会を終了してOPに戻るとソフトリセットと同じ扱いになり初期seedが再設定されることが判明したため日の目を浴びることなく静かに息を引き取りました。
見せてやりてぇよマジ、新しく作ったDBがたった3時間で息を引き取った人の顔ってのをさーっ! pic.twitter.com/nAxi7Lrh3x
— ろいしん (@Blastoise_X) 2017年1月17日
というわけで,カプ系などNPCがいない場所ではまばたきDBは健在ということになります。
その他やばそうな場所では顔写真針で特定できるよってことで今回の報告は以上です。
それでは皆さん楽しい固定乱数ライフを。